くろねこです。
「コピーライティングはリサーチが重要」
コピーに携わっている人なら聞いたことがあると思います。
ですが、リサーチに深く言及している人は意外に少なかったりします。
そして、リサーチの必要性を認識している人も少ない。
(「コピーライティング リサーチ」の検索ボリュームは月間100件以下でした。)
この記事ではコピーライターに求められるリサーチの重要性、具体的なリサーチの方法を解説していきます。
最初に言っておくと、リサーチの方法に正解はありません。
お客様や販売環境によっても変わるし、時代によっても変わります。
今回の記事で説明するのは2020年5月現在で、くろねこが実践しているリサーチ方法です。
包み隠さずお話しします。
なぜリサーチが必要なのか?
「人間の行動に規則性がないから」
です。
Aという文章を見て、全員Bの行動を取るのであれば、おそらくリサーチはほとんど必要ありません。
ですが、人間はそうではありません。
Aという文章を見てBをする人もいれば、Cをする人、Dをする人もいる。
さらに言うなら、一度Bをした人でも3ヶ月後にはCをしているかも知れない。
読者の行動に規則性はありません。
だから常にリサーチをし続けないといけないんです。
めちゃくちゃ売れたセールスレターがあったとしても、1年後にそのレターで同じように売れるかはわかりません。1年でそのコピーが使い古されて飽きられているかもしれません。
だからコピーを書くときは必ずリサーチが必要になります。
コピーライターの仕事の半分以上はリサーチだと言っても過言ではありません。
では次の章から実際のリサーチ方法を説明していきます。
何をリサーチするか?3C分析
リサーチ対象はマーケティングの3C分析を採用します。
- Company:自社
- Competitor:競合
- Costomer:顧客
今回は特定コンテンツを販売するケースを考えるので、CompanyではなくContents(コンテンツ)で考えていきます。
Contents(コンテンツ)、Competitor(競合)
自分が販売しようとしているコンテンツと、その競合コンテンツのリサーチを行います。
両者を比べることで、自コンテンツの魅力が明らかになってきます。
- 機能的にどんな特徴があるか?
- コンテンツが生まれるまでにどんなストーリーがあったか?
- コンテンツにかける作者の思い
こういったところを調べてUSP(Unique Selling Position)を確立していきます。
USPについてはこちらの記事を参照してください。

Costomer(顧客)
まず大切なのはお客様が誰かを明確にすることです。
ペルソナの設定です。
ペルソナに関してはこちらの記事を参照してください。

ペルソナを設定したら次は、ペルソナの価値観分析です。
ドイツの心理学者シュプランガー氏によると人間の価値観は6つに分類されます。
- 経済
- 理論
- 審美
- 宗教
- 権力
- 社会
それぞれの価値観についてはこちらのサイトでわかりやすくまとまっておりましたので参考にしていただければと思います。

6つの価値観に加えて、時間を優先したい、社会に貢献できるようなことがしたいなど様々な価値観が存在します。
上記6つをベースにしつつ、ペルソナの人がどの価値観を持っているのかを調べていきます。
価値観によって訴求内容は異なります。
例えば「毎日18時間会社で働いて、昇進もしてきたのでお金には困ってないけど、もう少し自分の時間が欲しい会社員」であれば、 ” 時間を削減できる ” という訴求が刺さるでしょう。
一方で、「出産を機に仕事を辞めたけど、子供も大きくなってだいぶ時間に余裕ができてきた主婦」であれば “時間に縛られない働き方” という訴求が刺さるでしょう。
価値観分析の次は悩みです。
読者が何に悩んでいるか?
悩みを解決してどんな未来を手に入れたいか?
その悩みに対して的確な解決策を提案できれば読者はあなたのコンテンツを購入してくれます。
コピーは相手ありきで考えるものです。
そのためにペルソナになる人の価値観、悩み、手に入れたい未来をリサーチしていく必要があります。
次の章では具体的な分析方法についてお話ししていきます。
どうやってリサーチするか?
リサーチといっても、調査会社に頼むとかそんな大げさなことはしなくても良いです。
無料で使えるサービスで十分な結果を得ることができます。
ここで紹介するのは3つの方法。
- Yahoo知恵袋などのQAサイトを活用する
- SNSを調べる
- 売れている競合製品のプロモーションを見る
- アンケートを取る
一つずつ説明していきます。
QAサイトの利用
Yahoo知恵袋などのQAサイトには日々多くの質問が投稿されます。
「質問=悩み」です。
(悩んでない人は質問しないですから)
これはYahoo知恵袋で「サプリ スキンケア」で調べた結果です。
この結果を見ればスキンケアサプリを飲んでいる人は
「コスメとどっちがいいの?」
「サプリは何種類ぐらい飲んでもいいの?」
などの悩みを抱えていることがわかります。
こういうことから美肌サプリを販売するときは
- 他のサプリとの併用方法
- コスメとの併用方法
などを訴求していくのが良さそう、という仮説を立てることができます。
QAサイトはYahoo知恵袋の他に、教えてGoo、OKWaveなんかがあります。
ここで立てた仮説を検証していくのが次のSNSでのリサーチです。
SNSの活用
もしあなたがインフルエンサーなら影響力を使ってアンケートを取ればいいです。
ですが、多くの人はそうではないと思います。
そういう方々でもSNSを活用してリサーチすることができます。
リサーチというと、直接本人にヒアリングするなどを想像すると思いますが、SNSを活用する場合、直接聞かなくてもある程度調べることができます。
SNSは興味の矛先が可視化されているからです。
誰をフォローしているのか、どの投稿に対していいねをしているのか。
それらは全てその人の価値観を探る情報になります。
詳しくはこちらの記事を参照してください。

QAサイトをリサーチして得られた仮説が当てはまるのか?SNSを観察することで検証できます。
もう一つリサーチ方法をご紹介します。
売れている競合のプロモーションを分析する
売れている商品というのは、顧客の価値観に対して的確に訴求できているということです。
売れている商品のLPやプロモーション全体を把握し参考にするのは有効なリサーチ方法です。
ただし、参考にするといってもプロモーションそのものを真似ては意味がありません。
あなたの商品は競合の商品とは別物です。
そのプロモーションが
- 誰をダーゲットにして
- どのような価値観に訴求しているのか
を分析していきましょう。
競合のリサーチは複数商品行ってください。
単一商品だとどうしても偏りが出てしまいます。
複数商品のプロモーションを分析することで市場を俯瞰的に捉えるように意識しましょう!
ここまで分析できたら最後の仕上げです。
アンケートの実施
ここまで分析した結果で、なんらかの仮説が立てられています。
それが、正しいかどうか、確認するフェーズです。
確認する先はあなたが売ろうとしている市場です。
オススメはメルマガ登録者や公式LINE登録者など、継続的に交流している方々です。
この人たちはあなたとの交流時間も長いので、アンケートへの回答率も高く、良質な検証ができます。
ここで検証するのは、あなたがこれまでのリサーチで立てた仮説です。
- どの価値観を優先しているのか?
- 悩みは何か?
- そんな未来を手に入れたいのか?
などなど。
ここであなたの想定通りの結果が得られた場合、リサーチは完了とみなしても良いです。
実際にセールスレターを書く作業に移りましょう!
本記事執筆にあたってのリサーチ
最後にこの記事執筆する際のリサーチ方法をお伝えしておきます。
作成したマインドマップはこちら。
QAサイトで「コピーライティング リサーチ」に関する質問はなかったため、ここはカット。
次に調べたのが競合サイト。
「コピーライティング リサーチ」の検索結果TOP10の記事を誰向けに書いている内容か?どんなことを伝えているか?を調べました。
その結果から本記事の構成を検討、出来上がったのが今皆さんが読んでいただいている記事です。
まとめ
- ターゲットの明確化
- USPの確立
- ターゲットの価値観、悩み、手に入れたい未来のリサーチ
- リサーチはQAサイト、SNS、競合のプロモーションなどを活用する
コピーライティングにおいてリサーチ力は生命線です。
リサーチを進めていくと、当初想定していた内容、あなたの主観が崩れるときがありますが、それが市場の望んでいるものです。
リサーチする際は思い込みを捨てて、フラットな目線でデータと向き合ってください。
そしてリサーチを繰り返せば繰り返すほどあなたのライティング力は向上します。
今回の記事では私のリサーチ方法を紹介しましたが、リサーチに正解はないので様々な方法を試してみてください。
リサーチを深めることであなたのプロモーションがうまくいくことを願います。
ではでは、今日はこの辺で!
最後まで読んでいただきありがとうございました!!
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